介護費用保険
- メリット
- 公的保険の足りない部分を補える。生保でも損保でも加入できる
- デメリット
- 商品によって保障内容や特徴がわかれる。公的保険との兼ね合いで検討すべし
公的介護保険をカバ一する保障
2000年からは保険者を市町村とし、制度に加入する被保険者を40歳以上の国民すべてとする社会保険がスタートしました。それが介護保険です。月々保険料を納め、介護が必要となったときに10%程度の本人負担で介護サービスを購入します。保険料の支払いは終身でサービスも生涯受けられます。
しかし、高齢化が進む日本では「65歳以上で亡くなった方の平均寝たきり期間は8.5か月」であるとか、「85歳を超えると4人に1人が要介護状態」といったことがいわれ始めています。
そこで、公的介護保険だけではカバーしきれないであろう費用を、保険会社が用意する介護費用保険で賄うというケースが最近出てきました。公的介護保険の不足分をカバーできるため、今後の高齢化社会で注目される保険のひとつといわれています。
公的介護保険を「介護保険」といい、保険会社の介護保険は「介護費用保険」といって区別する向きがありますが、本書もその呼称を使っています。
介護費用保険は、加入者が「寝たきり」や「痴呆」など介護を必要とする状態になったときに、治療費の自己負担分や介護費用、住宅改造など臨時費用などが支払われる保険です。具体的には次のような保障内容です。
- (1)介護一時金
- がん保険の診断一時金にあたるものです。所定の要介護状態または痴呆状態であると認められたときに支払われます。
- (2)介護保険金
- 要介護状態、痴呆状態が一定期間以上継続したときに定められた保険金額が支払われます。
- (3)介護療養費用保険金
- 公的介護保険の自己負担部分や、介護施設や病院に支払った費用が支払われます。
- (4)介護年金
- 介護保険金同様、要介護状態、痴呆状態が一定期間以上継続したときに定められた保険金額が支払われます。
- (5)回復一時金
- 要介護状態から回復した場合に支払われます。
- (6)臨時費用保険金
- 文字通り介護に必要な臨時費用が支払われます。具体的には介護機器の購入費用や住宅・自動車の改造費用、被保険者の移送費用などの実費が支払われます。
- (7)死亡給付金
- 被保険者の死亡に対して支払われます。アリコジャパンの「ロングタームケア」がこの保障を設定していますが、介護費用保険は基本的にこの保障はありません。
- (8)親孝行介護一時金
- 被保険者自身ではなく、その親の要介護状態が一定期間(180日)をこえて継続した場合に支払われます。揖保ジャパンの「介護のちから」がこの保障を用意しています。
各社保障の内容は様々
介護費用保険は、生命保険会社でも損害保険会社でも扱っています。単独の商品として売られる場合、特約として付保する場合、終身保険や個人年金から介護保障へ移行する場合などがあります。
上記の保障をすべて備えた商品はなく、アフラックの「介護保険MASTER」のように軽度の介護状態(要介護1程度)もサポートするものがあったり、前出の「介護のちから」のように臨時費用が支払われたりなど、商品によって保障内容や特徴が分かれます。加入者はよく商品の内容を検討しておく必要があります。
保険期間は終身です。あくまでも介護費用が対象のため死亡保障は原則としてありません。ソニー生命の「ナーシングニーズ特約」のように、介護状態になった時点で介護のために保険を使うか死亡保障として残すかの選択ができるものもあります。
いずれにしても、公的保険だけではカバーできない場合の保険ですから、これだけで完璧に介護の準備をしようとする必要はありませんし、もし用意するなら保険料の負担はかなりのものになります。公的保険との兼ね合いで検討すべきものでしょう。
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