貯蓄保険(積立保険)

貯蓄保険(積立保険)

メリット
少額を短期間に積み立てるときに保障もついていて便利
デメリット
貯蓄性優先のため保険商品でありながら肝心の保障は少ない

貯蓄優先で「三角の保険」

貯蓄保険とは文字通り、貯蓄のための商品です。保障部分を減らし、死亡保険金は積立金(満期金)だけの商品もあります。保険期間は5年程度です。貯蓄なので保険といっても診査なしで契約でき、保険料は年齢に関係なく一律になっています。この保険は、いわゆる生存保険にあたるため、死亡した場合に受け取る分は「死亡保険金」ではなく「死亡払戻金」と呼ぶ場合もあります。

養老保険と貯蓄保険との違いは、養老保険が「保険は四角」の原則に沿った保障が設定されているのに対し、貯蓄保険は保障も「三角」の形態に沿っている場合があることです。それは、貯蓄性を高めるために保障部分をギリギリまで減らしているためです。

4ページの「貯蓄は三角、保険は四角」の図のように、たとえば、養老保険は保険期間中ならいつ死亡しても、当初に設定した保険金額が支払われます。しかし、貯蓄保険は保険期間中に死亡しても、その時期によって受け取れる保険金(払戻金)が異なります。

ちなみに、学資保険は養老保険と貯蓄保険の両面の性格を持った商品です。保険期間中に契約者(親)が亡くなれば保険料の払い込みは終了し、保険金(満期金)が約束通り受け取れるのは養老保険の仕組みそのものです。また、被保険者(子)が亡くなれば既払込保険料が死亡返戻金として受け取れるのは貯蓄保険と同じです。

貯蓄の利便性はあるが、保障は劣るこの分野でお馴染みなのは富国生命です。「フコク貯蓄保険」は満期金がほぼ死亡払戻金と等しく、保険期間中の死亡は既払込保険料に応じた死亡払戻金が受け取れます。また、災害死亡・高度障害時には加入当初から満期金の1.5倍が支払われます。つまり、この商品は災害死亡・高度障害は「保険は四角」の原則に沿い、死亡払戻金は「三角」になっています。

「保障付積立保険ドリームプランⅠ型」(明治安田生命)は、もう少し複雑です。契約3年経過時に、月額保険料10倍相当額の生存給付金が積立金から内払いされ、死亡保険金は月額保険料30倍(災害時60倍)と既払込保険料1.1倍相当額のいずれか大きい方を受け取ることができます。
保障は2年4ケ月までは低く定額で、それ以降は徐々に上がってくる変則「三角」の形態です。女性専用の保険です。

目的があり、比較的短期間に少額を積み立てるために強制的な貯蓄を行いたいなら、こうした商品を利用することは悪いことではありませんが、「四角」という保険の特性を考えた場合、この商品は保険としての価値が他の商品に比べると劣ることは否めません。

また、最近は各保険会社とも予定利率が低くなっていることから、従来型の年金保険や養老保険、そして貯蓄保険などの販売に積極的ではありません。上記で紹介した商品の中には、当該保険会社のサイトですでに紹介されていないものもあります。加入希望の場合は、直接保険会社 に問い合わせた方がよいでしょう。

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出典:
生命保険のウソ・ホント
著者:
草野 直樹
出版社:
九天社