医療保険

医療保険

メリット
入院や手術などの死亡以外のアクシデントにも対応できる
デメリット
保険会社や商品によって保障内容は様々なので、加入者にわかりにくい

現代の生命保険会社の主力商品

病気やけがで入院や手術をした場合を保障する保険です。保障のタイプは「定期型」と「終身型」の2つあります。 昨今の生命保険会社の主力商品は、医療保険(ガン保険や女性保険を含む)といってもいいでしょう。1960年代の主力商品だった養老保険は、「逆ザヤ」がいわれる現在では、外貨建てや市場変動型の投資型商品(特殊養老保険やドル建養老保険など)にとってかわられました。

ではなぜ医療保険が伸びているのでしょうか。よく言われるキーワードは「高齢化社会」ですが、それだけでは説明がつきません。たんに高齢化だけが動機なら、1970年代~1990年代にかけて生保の主力商品だった定期付き終身保険で十分だからです。その定期付き終身保険にかわって出てきたのが医療保険なのです。

やはり、平均寿命を飛躍的に延ばしたひとつの要因であるフリーアクセス(国民皆保険による診療制度)の患者負担部分が増えたことと、1980年代あたりは盛んにいわれていた「中流意識」が実感としても破綻した「経済的格差」が最大の理由ではないかと思われます。

そして、かつては外資系生保会社だけが単独商品として取り扱っていた医療保険が、2001年の第三分野に関する参入規制が撤廃されたことで、国内資本の会社からも様々な医療保険商品が登場したことも、受け皿作りとなりました。

以前は、定期保険や終身保険の(医療)特約だった医療保険は独立した商品として販売され、最近では、がん保険や女性用保険など、医療保険の特定の保障を強調したものがさらに独立した商品として販売されています。医療保険に含まれる保障には、次のものがあります。

(1)入院(日額)給付金
入院保障を日数単位で行うものです。保険商品によって、災害(傷害)による入院と疾病による入院が同額である場合と別額である場 合があります。1入院や通算の保障限度日数が各商品とも定められており、注意が必要です。
(2)手術給付金
手術1回あたりに支払われる保障です。病気やケガの内容によって支払われる額を3段階に分けている場合が多く見られます。
(3)死亡給付金
死亡に対する保障です。医療保険は死亡保障ではないので、これが付保されていないこともあります。
(4)長期入院給付金
継続的な入院に対して、一般の入院給付の制限日数を超えた場合に日数単位で支払われるものです。
(5)通院給付金
通院保障を日数単位で行うものです。この保障は通常、災害(傷害)のみ対象です。

わかりにくい契約のため内容をきちんと確認を

医療保険は、生命保険会社だけでなく損害保険会社からも出ています。
いずれにしても、医療保険は死亡保障の保険と違い、様々な特約を組み合わせて細かい保障を設定しています。どのような場合に保険の対象となるのか、ならないのかをきちんと確認しておくことが必要です。

中には、アメリカンホームのように加入者に「通知義務」を課しているところもあります。
たとえば、医療総合保険「LifeSize入院+」の契約概要には、その一番下に「通知義務について」という項目で、
「新たに保険契約をご契約される場合(同一の危険を保障する他の保険契約[医療保険(入院保険)・ガン保険等をいいます])」は、「ご通知いただけなかった場合、保険金・給付金等をお支払いではない場合もあります」
と物騒なことが書かれています。

他社の医療保険に黙って加入したら保険金は出しませんよ、という注意書きです。これは、保険の多重契約による保険金詐欺防止のためだそうですが、現実には家族の人数や年齢や収入によって、医療保険の追加加入は十分にあり得るケースです。こうしたことにも加入者は注意が必要です。

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本書で紹介している各保険商品のデータは、2007年5月現在、各社がWebサイトやパンフレットで公開している情報をもとに、筆者(草野直樹)による調査や意見によって構成しています。各保険商品の詳細は時期より変更されることがあります。商品の検討をする際には、各保険会社に詳細をお問い合わせ下さい。

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生命保険のウソ・ホント

出典:
生命保険のウソ・ホント
著者:
草野 直樹
出版社:
九天社