第四回:入院保障の活かし方 1/2

保険と貯蓄との2本柱でリスクに備える

「医療費の自己負担の中には、差額ベッド代や保険のきかない先進医療の世話になる場合もある。そう考えると、少しでも保障は多い方がいいと思ってしまう」

たしかに、高額還付の対象に「差額ベッド代」は含まれていません。
それを利用した場合には自己負担です。ただし、差額ベット代は患者が希望した場合でない限り、つまり病院の都合で差額ベッドになってしまった場合、病院側は強制的に集金できないことになってます。現実の交渉では難しいかも知れませんが、医療費負担としてどうしても支払えない場合には拒否するという選択肢はあり得ます。

保険もきかず、還付の対象にもならない高度先進医療はどうでしょうか。この場合、がん保険などで保障する値打ちは十分にあるでしょうが、がんを含めた全疾病を通して高度先進医療を受けなければならない機会はそれほど多くありません。ちなみに、高度先進医療そのものには保険が適用されませんが、この治療に付随する診査、検査、投薬、入院費及び一般的な治療については特定療養費として健康保険が適用できます。

もちろん、わずかのリスクであっても高額なものに対して保険で備えることは間違いではありませんが、リスク次第では、考えている予算をすべて保険にむけるのではなく、貯蓄との2本立てで費用準備をするという発想があってもいいのではないでしょうか。前に書いたように、保険加入は貯蓄の取り崩しだけでは対応しきれないと思われる、病気や収入保障などの「費用リスク」をフォローするものです。何でも保険でカバーするのではなく、貯蓄を取り崩してもいい範囲まで増やしておくことも、保険加入と同じように費用準備の方策として考えておくべきです。

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生命保険のウソ・ホント

出典:
生命保険のウソ・ホント
著者:
草野 直樹
出版社:
九天社