第七回:生命保険会社の種類 1/2

生命保険会社にはどんなものがある?

一口に生命保険会社といっても、いくつかの系統に分けることができます。その成り立ちや歴史なども異なるので、簡単にそれを紹介しましょう。

従来からの生命保険会社

従来からある国内資本の生命保険会社です。販売されている死亡保障を中心とした保険商品では一定のシェアを占めていますが、最近は新しい保険(医療保険)などの登場で、次に紹介する外資系保険会社に追い上げられています。

1990年代前半のバブル崩壊までは、これ以外にも国内資本の保険会社は存在しました。それが現在まで「淘汰」されてしまったのは、バブル崩壊を背景に、1996年の「日米保険協議」を踏まえた保険業法の改正が決定的な契機になったといっていいでしょう。

この「保険改革」により、保険商品の開発や保険料率が自由化され、揖保と生保の垣根が取り払われ、保険会社各社に対して「ソルベンシー・マージン」(保険金支払余力を示す数値)という基準が導入されました。
それによって、体力による格差があらわとなり、経営危機や破綻に至る会社が続出。日産生命1997年破綻)、東邦生命(1999年破綻)、第百生命、大正生命、千代田生命、協栄生命(以上2000年破綻)、東京生命(2001年破綻)などが姿を消し、日本団体生命、平和生命、ニコス生命、オリコ生命なども破綻こそしませんでしたが、アメリカを中心とした外資系保険会社に吸収されてしまいました。

また、それ以外にも明治生命と安田生命は明治安田生命に合併、太陽生命と大同生命とT&Dフイナンシヤル生命はT&Dホールディングス(持株会社)を設立するなど、国内資本の生保は大きな再編を経て現在に至っています。

系統別の生命保険会社一覧

従来からある生命保険会社 外資系生命保険会社
日本生命 アイエヌジー生命
三井生命 アクサ生命
住友生命 アメリカンファミリー生命(アフラック)
太陽生命 アリコジャパン
富国生命 AIGエジソン生命
大同生命 エイアイジー・スター生命
大和生命(やまと生命) カーディフ生命
第一生命 クレディ・スイス生命
明治安田生命 チューリッヒ生命
朝日生命 ジブラルタ生命
  スカンディア生命
ハートフォード生命
ピーシーエー生命
マニュライフ生命
プルデンシャル生命
マスミューチュアル生命
損保系生命保険会社 異業種系生保
東京海上日動あんしん生命(東京海上日動) ソニー生命
三井住友海上きらめき生命 オリックス生命
損保ジャパンひまわり生命(損保ジャパン  
損保ジャパンDIY生命(損保ジャパン
富士生命保険(富士火災)
日本興亜生命(日本興和損保)
共栄火災しんらい生命
あいおい生命
東京海上日動フィナンシャル生命(東京海上日動)
三井住友海上メットライフ生命(三井住友海上)

損保系生保会社

先に、第一分野の保険を揖害保険会社は扱えないと書きましたが、これだけ開くと奇妙に思えるかもしれません。

「『東京海上日動』って、確か生命保険もやっていたのではないか」と。 同社が発売している「超保険」という商品は、死亡保障が生命保険になっています。これは、どういうことでしょうか。

保険業法の改正により、それぞれ子会社を作ることで生命保険会社は拐害保険を、損害保険会社は生命保険の分野に進出することが可能になりました。損保会社はその後合併があり当時と名称が変わっていますが、現在のいわゆる損保系生保とは前ページの表の会社です(カッコ内は親会社)。

東京海上日動フィナンシヤル生命と三井住友海上メットライフ生命は、個人年金を専門に取り扱っている保険会社です。子会社とはいえ本来はいずれも独立した事業体のはずですが、実際には親会社の名前を必ずそのまま入れ、多くはそこにひらがなやカタカナを加えた長い社名に なっています。兼営禁止という規制の中で、事実上兼営するという方針がこの社名でわかります。

つまり、「東京海上日動」自体は生命保険を扱っていないけれども、その社名をそのまま名乗った文字通りの子会社・東京海上日動あんしん生命が扱っているため、「超保険」のような商品ができるわけです。

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生命保険のウソ・ホント

出典:
生命保険のウソ・ホント
著者:
草野 直樹
出版社:
九天社