第五回:生命保険と損害保険 2/2

第一分野と第二分野

「保険会社」が扱う保険は、第一から第三まで3つの分野があります。

ひとつは、生命保険会社が担当する「第一分野」といわれる保険です。
定期保険、終身保険、養老保険といった、人の生死を対象にして一定の保険金額を保障する「人保険」といえるジャンルです。

もうひとつは、損害保険会社が担当する「第二分野」といわれる保険です。これは経済的な損害が生じたときに相当分を補償する「物保険」といわれるジャンルです。火災保険や自動車保険などがその代表です。

生命保険(第一分野)と損害保険(第二分野)の違い

保険ジャンル 生命保険 損害保険
対象 人の命 経済的な損害
主な保険 定期保険、養老保険、終身保険 火災保険、自動車保険、ゴルファー保険、海上保険、船舶保険、貨物保険
保険期間 数年~終身 原則1年(長期の場合もある)
支払保険料 貯蓄性がある 掛け捨て(積立物もある)

第一分野と第二分野では、保険の対象だけでなく中身も違います。

生命保険は、数年~生涯(終身)という比較的長期間を保険期間としています。そして、保険の満期時に支払われる満期返戻金や、保険を解約したときに支払われる解約返戻金など、支払い保険料は加入者にとって貯蓄としての性格をもつものが多くなっています。各社とも独自商品 のバリエーションが豊富です。

一方、損害保険は長期契約も不可能ではありませんが、原則として1年ごとに更新していきます。そして保険料はいわゆる「掛け捨て」です。積立物といわれる満期金付き長期保険の商品もありますが、それらはいずれももともと掛け捨ての商品があり、その積立版として発売されています(火災保険と積立火災保険、所得補償保険と積立所得補償保険、家族交通傷害保険と積立家族交通傷害保険など)。掛け捨て商品のない積立物のみの商品というのはありません。

ちなみに、保険金にあたる部分を「ほしょう」と呼びますが、生命保険の場合には「保障」、損害保険の場合には「補償」と書くことが多くなっています。これは、生命保険が人の命にかかわるリスクに備え、その利益を守るものであり、損害保険は偶発的な事故によるモノや人に関する損害を補うもののため、そうした呼び方になっているのです。

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出典:
生命保険のウソ・ホント
著者:
草野 直樹
出版社:
九天社