第四回:公的保険と民間保険 2/2

民間保険で公的保険の穴を補う

まず、自分が厚生年金なのか国民年金なのか、健康保険なのか国民健康保険なのかによって、自分が最低限得られる保障は異なります。それによって、カバーすべき民間保険の内容や保障額も変わってきます。

たとえば、自営業者のように、年金は国民年金で国民健康保険に加入しているなら、年金の受取額は厚生年金加入者に比べると少なくなります。また、健康保険ではもらえる、病気やケガで働けなくなったときの傷病手当金や産前産後の出産手当金などはありません。その場合、自分の老後の生活を考え、補いたい額は生命保険年金保険に加入するという方法があります。傷病手当金に相当する民間保険なら所得補償保険があります。残念ながら、所得補償保険は産休を補償しませんが、妊娠や出産に関して何らかの生殖器関係の病気に罹患したり、帝王切開など「異常分娩」になったりした場合の保障は、女性用保険や医療保険で保障します。

もし、病気やケガで長期入院となった場合、今年の4月からは高額療養費の現物支給が始まったため、患者は定められた自己負担分だけを支払うこともできるようになりました。以前は高額療養費還付があっても数ケ月後だったため、長期入院の際はいったんは多額の治療費を支払わなければいけなかったのですが、今はその心配もなくなりました。

公的保険(健康保険・国民健康保険)の診療自己負担額は3割(高齢者は1割、高額所得の高齢者は2割)です。単月の合計自己負担分は収入によって違います。そこで、自分の年齢や収入をもとに、もし長期入院した場合にどれくらい支払う必要があるのか自己負担分を計算し、必要な保障額を割り出します。もし、その自己負担が貯蓄や生活設計との兼ね合いで厳しいと思えば、民間保険の医療保険加入を検討すればよいでしょう。

保険のパンフレットに書かれている高額保障に日をくらませてとびつく必要はありません。保険はお金持ちになるために加入するわけではなく、もしものときに従来の利益や権利や生活を守るためのものです。保障が高ければいいというものではないのです。その人の立場や生活設計に合った保障をきちんと把握しておくことが肝要です。

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出典:
生命保険のウソ・ホント
著者:
草野 直樹
出版社:
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